こんばんはー、七草粥です。
なんだかお久しぶりな感じですねー。
もう7月も中旬に差し掛かろうとしてます。関西でも30℃越えが当たり前になってきて、いよいよ夏本番といったところでしょうか。
家でも去年から飼ってるカブトムシの幼虫が続々と羽化して地表に出てきて、夏の訪れを感じているところです。
僕、時間があると大体何かしら映画を見るんですが、この時期になると決まって観たくなる映画が何本かあるんです。特に夏が舞台設定だったり、夏に公開されるアニメ映画は名作揃いなんですよね。
そこで今回は少し趣向を変えてですね、数ある夏だからこそ観たい映画を独断と偏見で、アニメ映画3つにがんばって厳選してご紹介したいと思います。
他の方の映画感想ブログを見ていて一度はやって見たかったんですよ(笑)
1.虹色ほたる ~永遠の夏休み~
出典:www.animate-onlineshop.jp
公開年:2011年 日本 / 1時間45分
監督:宇田 鋼之介
キャッチコピーは「それでも、こどもたちは今を生きる。」
あらすじ:
1年前に父親を亡くした小学6年生のユウタは、夏休みに父親とカブトムシをとりにきた思い出の山奥へ出かける。ふとしたはずみで足を滑らせ転倒したユウタは意識を失い、目を覚ますと30年以上前にタイムスリップしていた。ユウタをいとこと呼ぶ少女さえ子や、同い年の少年ケンゾーと出会ったユウタは、そこで1カ月以上の時間を過ごすことになるが……。(映画.comより)
これを見ずして何を見るってぐらいのザ・夏映画です。かれこれ6年前の作品ですが一昨日の夜中に2回目の視聴を終えたので、自分の中では超タイムリー。
友達と過ごす夏休み、カブトムシ、川遊び、夏祭り、初恋、ひと夏の出会いと別れ。主役が多感な子供たちだからこそ1つ1つの出来事がとてもエモーショナルに映ります。この映画を見てると昔友達と遊んだ夏休みのことや、二度と戻れないあの時(泣)のことを思い出せます。
そして「夏」の描写の仕方がこれまた上手いんです。キャラクターや木、水などの風景に夏の太陽が落とす影の濃さや色、SEやBGM。目と耳で視聴者を舞台に引きずり込む作り手の努力が伺えます。
社会の波や人間の闇に飲まれてきったねぇボロ切れみたいになった心を洗い流してくれること請け合い。疲れた大人にこそ観てほしい映画です。人間悪い奴ばっかじゃねえなと思えますよ(笑)
見どころは写実的でありながら、淡く美しく描き出された昭和の日本の原風景と、独特の戯画のようなタッチのキャラクターデザインです。
あとは本作のヒロイン、さえ子ちゃん(画像下)のヒロイン力。彼女が後半から見せてくれる小学生とは思えないヒロインたる仕草や行動の破壊力は凄まじいです。ただ、さえ子ちゃんにグッと来た人は後半のあるシーンで面食らうかもしれません。本作の山場となる場面なんですが唐突に作画のテイストが変わります。キャラの必死さが伝わってくる良いシーンなんですが、手法があまりに斬新だったようで人によって好みが分かれるようですねー。僕は好きです。超ビックリしましたが。
あとエンドロールで流れるユーミンの主題歌が沁みます。すっごく沁みます。
夏だから観たい理由:
情緒、趣、ノスタルジア。色々言い方はあると思うんですがあの頃に経験したこと、或いは経験したかったけど出来なかったこと、子供だからこそ楽しかった夏を彩る全てがこれでもかというほど心にブッ刺さります。そして先に書いた通り目と耳で観客を舞台にトリップさせることに注力されているので、この映画を見ている間だけは今は戻らないあの日、あの時、あの夏に帰れます。
2.マイマイ新子と千年の魔法
出典:www.animate-onlineshop.jp
公開年:2009年 日本 / 1時間35分
監督:片渕 須直
あらすじ:
昭和30年代、大自然に囲まれた山口県防府市にある旧家。おでこにマイマイ(つむじ)がある小学3年生の新子は、祖父から聞かされた千年前の町の姿やそこに生きた人々のことを空想することが趣味だった。ある日、なかなか田舎に馴染めない東京からの転校生・貴伊子と出会った新子は、次第に貴伊子と遊ぶようになり、心を通わせていく。(映画.comより)
こんな映画は他に知らない。この作品が公開されてから7年、今や誰もが知る作品となった同監督の「この世界の片隅に」。この大ヒットを受けて7年越しの今、舞台となった山口、広島、その他各地でリバイバル上映が行われています。すごくないですか?
この作品興業的にはあまり奮わず、後に口コミで火が点くのですが公開初期は集客もさほどだったと言います。だからと言ってこの作品が「この世界の片隅に」に劣るかと言えばそんなことは皆無です。
この映画を見た後、多くの大人はある状態異常に見舞われるようです。
なんか分からんけど泣いてた。
これです。僕もそうでした。
この映画あまり物語に起伏が無いんです。山場というか、決定的なカタルシスが得られる場面が少ない。主役の2人の少女、そして彼女たちの想像の産物か本当にいたのか、千年前の2人の少女の出逢いと交流が子供ならではの視点から、なんてことない「子供だけの世界」を展開しながら描かれていきます。ここまで書くと先の「虹色ほたる」に通ずる部分が多々あるようですが、この作品の違うところは新子たちの「子供だけの世界」、それがやがて「大人の世界のリアル」に容赦なく浸食されていくことでしょうか。それでも新子たちは戦います。自分たちの世界を守るために戦います。
そして終わってしまえば目から大洪水ですよ。なぜか。
「子供にしか見えない世界、子供だから見えた大人の世界」を新子と貴伊子の目線を通じて、瑞々しく目の当たりにしてしまったことで「あの頃」の「なつかしさ」にやられてしまったんでしょうね我々は(泣)。
公開当時、劇場ではたくさんのオジサンが泣いていたそうです。この映画を見て「なんか分からんけど泣いてた」ならオジサンに片足を突っ込んでいるのかもしれません。
もしあなたが「あれ?俺オジサンに片足突っ込んでんじゃねえか?」と思った時はこの映画を見てみるといいかも知れませんね。
見どころは現在と千年前のタイムラインが絶妙にリンクしていく描写。また、お話しに起伏が少ないが故のストーリー運びの自然さでしょうか。
個人的に千年前の2人の少女の1人、千古ちゃんがかわいくてお気に入りです。
夏だから観たい理由:
一面に広がる海のような麦畑、友達と走り回った夕暮れ時、情緒、趣、ノスタルジア...あれ、これさっき書いたぞ。...そうなんです。この手の作品に弱いんですよ僕。
3.花咲くいろは HOME SWEET HOME
出典:www.animate-onlineshop.jp
公開年:2013年 日本 / 1時間6分
監督:安藤 真裕
あらすじ:
温泉旅館「喜翆荘(きっすいそう)」での住み込み生活にも慣れた松前緒花は、次第に変化していく自分に気づきはじめていた。そんなある日、緒花のクラスメイトでライバル旅館「福屋」のひとり娘・和倉結名が、女将修行のため喜翆荘にやってくる。自由奔放な結名に振り回されながらも、面倒をみていた緒花だったが、物置の中であるものを見つけて...。(映画.comより)
TVシリーズありきですが、あえて選ばせていただきました。そもそもが2011年に放送していた深夜アニメなんです、これ。今では割と珍しい2クール(6か月)やってたアニメで、劇中で描写された「ぼんぼり祭り」というお祭りが作品の舞台、石川県金沢市の湯涌温泉で毎年開催されているなど(逆輸入ってやつですね)、放送終了後現在も根強い人気を持つ作品です。
そして放送終了から2年弱、この作品が劇場公開されました。
今回の記事、独断と偏見で書かせてもらってるんですが、発信する以上一応はこの記事を見てくれた方に今回紹介する作品を見てもらいたいという気持ちで書いてます。なのでTVシリーズありきのこの映画を選考したのにも理由があります。
おそらくこの映画、花咲くいろは未見でも問題なく観れます。そしてエンドロールが終わる頃にはこう...なんか温かくなってますよ。
あらすじにも書かれている通り、主人公は温泉旅館「喜翆荘」で働く松前 緒花(まつまえ おはな)ちゃん(画像一番左)。TVシリーズでは突然、実のおばあちゃんが経営するこの旅館に転がり込んできた緒花ちゃんが、旅館のお客さんや一緒に働く周りの人たちと交流しながら、仲居さんとして成長していく姿が描かれました。映画は2クールあったその本編が、"ある程度進んだ状態のお話し"なので緒花ちゃんは既に仲居さんとしてそれなりに仕上がっています。
その過程をすっ飛ばしていきなり本作を見るのは邪道な気もしますが大丈夫。
よく考えてみてください。ケンシロウだって冒頭から北斗神拳伝承者じゃありませんか。
ね?問題はそこじゃあないんです。
本作は緒花ちゃんたちの周りで起こるちょっとした事件と、ワケあって現在別居中の緒花ちゃんのお母さん、皐月さんが緒花ちゃんと同い年だった頃から後の旦那さんとの出逢い、母(緒花ちゃんのおばあちゃん)とは違った自分の進む道の発見、緒花ちゃんの誕生といったTVシリーズでは語られなかった皐月さんのタイムラインが並行して物語が進みます。
複数のタイムラインが物語中に存在して、並行して進むのは「マイマイ新子...」と通じますね。本作でのメインは緒花ちゃんと皐月さんのタイムライン。親子のお話しです。皐月さんのタイムラインの方はTVシリーズ視聴者でも知らないんです。つまり、現在の時間軸のこと(主人公 緒花ちゃんのことや、周囲にどんな人々がいるか)がある程度分かればもう普通の映画同様に見れてしまうはずなんです。(アニメはキャラ立ちが大事ですので、言葉でその人の生い立ち等を特別語らなくても見た目や声、人当たり等でその人がどんな人で主人公とはどういう関係かが見えやすいですし、初見の方でも大丈夫なよう意識されてるのか、各キャラにその人がどんな人か分かりやすいような見せ場らしい見せ場が本作にはそれなりにあります。)
「虹色ほたる」が「ボーイ・ミーツ・ガール」、
「マイマイ新子と千年の魔法」が「ガール・ミーツ・ガール」ならば、
「オハナ(ハワイ語。日本語で"家族")」がテーマの本作、
「花咲くいろは HOME SWEET HOME」は「ガール・ミーツ・マザー」とでも言いましょうか。
最後、現在のタイムラインで起こるちょっとした事件と皐月さんの物語はそれぞれ決着します。幼い緒花ちゃんを胸に抱きながら走り出す皐月さん。ここからフェードインするnano.RIPEのエンディング主題歌がこれまた沁みるんです。震えます。シティーハンターのGet WIldに追随するフェードインですよ。
そうそう、冴羽 獠だって冒頭から超一流のスイーパーですからね。
語りつくした感ありますが、見どころは舞台となった金沢市、湯涌温泉に忠実な街並みの描写。そもそもTVシリーズの段階で当時放送していた他のアニメの中で背景描写では群を抜いていました。実際に何度か舞台に足を運んでいますが本当に忠実です。物語を運ぶ上で本来無いはずの場所に駅を配置したりなど、位置取りを変えている部分はあるようですが、何より美しい。特に光の表現が見事です。
そして月並みな言い方ですが、キャラがかわいいです。女の子はもちろんなんですが、登場人物みんな良い人でなんかかわいいです。僕は普通に緒花ちゃんが好き。
観ればきっと舞台に行きたくなり、温泉に浸かりたくなります。もしかしたら働くっていいなあと思えるかもしれませんね。僕は無理やり思いました(笑)
夏だから観たい理由:
上記2作品は昼時の描写が夏ならではの情緒を感じさせます。本作は昼もそうですが、夜の描写も美しいんです。ただですねこの作品、メインの時期設定は秋なんです実は(苦笑)。
それでも夏に見たくなってしまうのは時間毎の空の色や太陽光、湯涌町の手つかずの自然、夜の旅館を淡く照らすロウソクの火の光など、「影と光」で丁寧に「秋」が演出されているからこそ、来たる秋を楽しみにできるからでしょうか。
はい、いかがでしたでしょうか。独断と偏見による、夏だから観たいアニメ映画3選、以上で紹介し終えました。
3選ってなると思い入れが強い作品ばかりなので、どうしても文章量が多くなっちゃいますね。上手くまとまんないし。定期的に映画感想ブログ書いてる人ほんとすごいと痛感しました。まじリスペクトです。
でも書きたいだけ書けた。自分が作品に対して思ってることを言葉でアウトプットするのって良いですね。
今後もたまにやるかもです。この夏は新作が熱いですからね~。
いやー長々とお付き合いいただきありがとうございました。
1作品でも興味を持っていただけたら嬉しいです。あ、最後に一言。
僕、どこの回し者でもないですからね。好きだから褒めちぎってるだけで。
それでは今日はこの辺で。次回更新予定日は3日後の7/14(金)です。
またお会いしましょう!
第2回デジタルライブペイントイベント 色彩の庭 開催しました!!
こんばんはー、七草粥です。
昨日2日、第2回デジタルライブペイントイベント色彩の庭が開催されました!!
今回は前回より少なめの6名のお客様にご来場いただきました。お客様と掛け合いながら終始和やかな雰囲気でイベントを進行出来たのは少数のお客様ならではのことだったかなと思います!...
第2回デジタルライブペイントイベント 色彩の庭 開催まであと2日です!!
こんばんはー、七草粥です。
先日は都合により、更新すっぽかしちゃいまして申し訳ございませんでした。
いよいよ来たる2日後の7/2(日)に第2回 デジタルライブペイントイベント 色彩の庭 が開催されます!
前回からの変更点として、今回からはアンケートを導入しようかなと思います ...
第1回色彩の庭 イベントダイジェスト
こんばんはー、七草粥です。
去る17日に第1回デジタルライブペイントイベント色彩の庭が開催されてから早1週間が経ちました。
初回とは思えないほど多くのお客様にご来場いただき、こちらはほっと胸を撫で下ろしました...
第1回デジタルライブペイントイベント 色彩の庭 開催しました!
こんばんはー、七草粥です。
昨日17日、第1回デジタルライブペイントイベント色彩の庭が開催されました!!
15名のお客様にご来場いただき、皆様のおかげで盛況のまま無事終了致しました...
イベント開催まであと5日です!
こんばんは、七草粥ですー。
お久しぶりでございますね。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
さて、イベント初回までいよいよ2週間ですね。楽しみやら恐ろしいやら複雑な気持ちです...
イベント情報発信用facebookページ、Twitterを開設しました!
こんばんは、七草粥です。
前回はイベント開催情報をまとめたウェルカムページを載せました。
今回はタイトル通りイベント情報発信用のfacebookページとTwitterを開設しましたのでそのご報告です...
ライブペイントイベント 色彩の庭 ポスターお披露目および詳細説明
こんばんは~、七草粥です。
現在公開中のガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックスを一昨日の月曜日に見てきまして。エンターテインメントってのはこういうものかと改めて思わせるような、エンドロールが終わって劇場が明るくなるまで観客を楽しませ切る徹底した作りに驚嘆できるすんばらしい映画でした。
絵描き目線では映像...
ライブペイントイベントのイベント名が決定しました!!
こんばんは、七草粥です。
今日は鼻水がめっちゃ出ました。多分2リットルぐらい出ました。あ”ーもう制作どころじゃねえ(言い訳)
とまあぼやいてちゃいけません。なにも始まりませんもの。
さて、前回の記事では来たるライブペイントイベントの第1回目が6/17(土)になったよ、というお知らせをしました。...
ライブペイントイベント初回開催日決定!!
こんばんはー、七草粥ですー。
もう5月も中ごろですねぇ。
今日5月15日は毎年、京都最古のお祭りである葵祭(あおいまつり)が開催される日です。残念ながら行けなかったのですが、毎年この日は臨時で交通規制が敷かれるほど大規模なお祭りだそうで、来年こそは行きたいなーと思う次第です。...
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