こんばんは、七草粥です。
やっとこ昨日映画クレヨンしんちゃん 襲来!!宇宙人シリリ 見てきました。
全員子供になった野原一家と宇宙人シリリが、シリリの父ちゃんを探して日本中を旅するロードムービー。
25th記念作品ということもあり、過去のしんちゃん映画から何人かのキャラクター達が道中ゲスト登場するサプライズもありました。
あのデザインのシリリが段々可愛く見えてくるのはすごいなーと思いましたね。
さて本題いきましょう。
前の記事では、知っておくとイラストをちょっと良く見せられる2つの構図、
・日の丸構図
・三角構図
について考えてみました。今日は知っておくとさらに便利な
三分割構図
について考えてみましょう。
それではまずこちらをご覧ください。
今回の解説用に描いたサンプルです。
何の変哲も無い落書きなんですが、例によってこの中に構図が隠れています。
出現させてみましょう!
はい。出ましたね。これだけ見せられてもなんのこっちゃと思われることと思いますので解説致します。
画面を縦横3分割した直線の4つの交点に〇が書いてありますね。で、この〇に手前と奥のキャラクターの顔が被っています。
そうです。
三分割構図とはこの4つの〇の付近に被写体(今回はキャラクターの顔)を置くことでイラストがそれっぽく安定して見える構図なのです!!
写真の世界では王道中の王道として最もポピュラーなこの構図。かの葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」(教科書にも乗ってる一番有名なやつ)もこの構図に基づいて描かれています。
お、おう・・・(汗
正直分かんなくないですか?安定・・・??してる???
比較対象が欲しいですね。
2人を〇からちょっと外に追いやってみました。こりゃダメだ。真ん中になんにもない。なんの絵か分からん。
前の記事でもありましたね。人は絵を見るとき最初に真ん中を見やすい。こういったキャラ絵でメインの被写体であるキャラが真ん中らへんにいないのはダメですね。
じゃあ今度はグッと真ん中に寄せてみましょう。
おら!真ん中に寄せたぞ!!〇の上にも顔被せたぞ!!どうだ!!
・・・さっきよりはマシだけどうーん・・・って感じですね。奥のキャラの左に空間が空きすぎてますよね。
〇の上に被写体があれば良いってもんじゃないと。そういうことですか。そーですか。
結局1番最初のイラストが1番安定しててバランスが良いということですか・・・。ん?待てよ・・・。
今のこの絵の状態異常
・安定感が強く面白味がない
・躍動感がない
あ!!日の丸構図のやつだこれ!!
日の丸構図の特徴と弱点については前回の記事を参照してください。→イラストを良く見せる " 構図 " を考えてみる 1
なるほどなるほど・・・なんとなく分かってきましたねぇ。
つまりこの三分割構図が絵をそれっぽく見せる万能構図と呼ばれる所以は、
イラストってやつは真ん中らへんにメインの被写体があるべき、でも真ん中にポツンじゃ面白味がなくなってしまう。
→だから日の丸構図はあまり良くないって言われる。
↓↓↓
そこで真ん中付近のエリア且つ縦横3分割したライン付近のエリア=分割ラインの交点付近に被写体を置く。
↓↓↓
そうすることで真ん中からつかず離れず、画面の左右からもつかず離れずのバランスの良い位置に自動的に被写体を置くことができる。
いわば、とりあえずこうすれば失敗しないよっていう折衷案を提供してくれる指標だったからです。
実際この三分割構図に基づいて描かれた絵や撮られた写真はとてもバランスが良くきれいな仕上がりになることが多いです。
この構図を知らなくても無意識的にこの構図が適用できるイラストを描いていたっていう人も多いのではないでしょうか。
ですが今回の検証で分かったように、あくまで指標ですので「〇の上にキャラ置けばええんやろ!!」って思考停止してしまうと最後のサンプルのようにちょっと面白味がないイラストになってしまう可能性ももちろんあります。
いやあ~勉強になりましたね!!
奥深き構図の世界。もうしばらくは構図について考えていこうと思います。
それでは~っ
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